b型肝炎は遺伝する病気なのか

b型肝炎に感染してしまう経緯はある程度知られていますが、具体的にはあまりよくわかっていないという人も少なくありませんよね。例えば血液による感染については知られているものの、そこから親子で遺伝するのではないかと不安を抱えている人もいます。

そこで今回は、b型肝炎が遺伝する病気であるのかどうかを解説していきます。

b型肝炎の感染経路について

まず理解しておく必要があるのは、b型肝炎がどのようにして感染するのかという点です。基本的にb型肝炎の感染ルートは3つ存在しており、感染している人の血液を媒介して感染してしまう「血液感染」、性行為を通じて感染する「性交感染」、そして感染している母親の胎盤から直接胎児に感染してしまう「母子感染」があります。

いずれも血液や体液に混じっているウイルスによるもので、空気中ではウイルスは感染力を失ってしまうので直接触れなければほとんど感染することはないとされています。ここでb型肝炎が遺伝するのではないかと言われてしまう原因として考えられるのが、血液感染と母子感染です。

血液が直接体内に入り込んでしまうとウイルスも一緒に入り込んでしまうことから感染するリスクは非常に高いとされていますし、母子感染は対策をしていなければほぼ確実に感染すると言われています。

ほかにも性交感染も感染と同時に受精してしまうとそのまま子供にも感染してしまうのではないかと懸念する声があり、不安を感じている人が少なからずいるようです。

b型肝炎は基本的に感染しない

では実際にb型肝炎は遺伝するのかというと、基本的には遺伝しません。実は遺伝すると言われている病気は遺伝子情報に問題がある場合に限定されていて、それ以外の感染経路では遺伝子に何らかの影響を与えることはないと言われています。

またb型肝炎はあくまでも血液を媒介して感染する病気であることから、父親または母親がb型肝炎だったからといって子供に感染したり時間が経過してから子供がb型肝炎になってしまうということはないのです。

ただ注意しておかなければいけないのが母子感染で、これは遺伝性ではないとしても母親から胎児に感染してしまう可能性が高くなっています。ただそのような場合は事前に母親がワクチン接種を受けたり治療を受けているケースが多く、万が一胎児に感染してもすぐに適切な処置を受けることができるためほとんど心配がないと言われています。

このような点から基本的にb型肝炎は遺伝することはなく、自分が原因で子供や孫などの血縁関係が発症することはありません。そのためb型肝炎にかかっているという人やその家族は、病気が遺伝するのではないかと不安を抱える必要はないとされています。

注意しなければいけないのは血液感染

b型肝炎は遺伝性の病気ではないため、自分の子供や孫にウイルスが混じっているということはないと言えます。ただし遺伝しないからと言って、親子の間で感染することはないのかと言うとそうではありません。例えば父親または母親がb型肝炎であった場合、何らかの理由で怪我をして出てきた血液を子供が触ったり舐めたりしてしまうと感染する可能性があります。

また子供側が傷を負っているところに血液が付着してしまうと感染するリスクが高くなってしまうため、非常に危険です。ほかにも子供への性的な虐待をしている父親がb型肝炎に感染していると、性交感染を起こしてしまうというリスクも考えられます。

ちなみに子供がまだ幼い場合は感染症などへの免疫力が大人よりも低く不安定であるため、少しウイルスが混じった血液に触れるだけでも危険性が高くなります。特に10歳未満の場合は注意が必要ですし、10歳以降であっても成長期は免疫力も落ちてしまうことがあるため感染のリスクはあるのです。

このため遺伝によって感染することはなくてもそれ以外の感染経路で感染してしまう可能性はあるので、特に血液感染に注意が必要だとされています。

遺伝性のb型肝炎も発見されている

ここまでb型肝炎は遺伝する病気ではないとしてきましたが、実は遺伝性のb型肝炎も存在しているとされています。実はb型肝炎を発症させるウイルスにはいくつかの種類が存在するということが研究で発見されており、その中には遺伝子の中に紛れ込んで子供や孫に遺伝してしまうものがあることが発覚しました。

詳細に関してはまだ研究が進められている途中なのでわかっていない部分も多いものの、世界中で遺伝型のb型肝炎が蔓延している可能性が指摘されています。幸いなことに日本には遺伝型のb型肝炎を発症している患者はいないとされていますが、南アフリカやナイジェリアなどの一部の地域では遺伝型のb型肝炎が発見されているようです。

ただこれはあくまでも検査できた地域でのデータとなっていて、まだまだ検査されていない地域も少なくありません。

そのため世界中でどの程度の割合で遺伝型のb型肝炎があるのか、どの程度の感染力があるのか、治療方法はどのようになるのかなど不明瞭な点も多いとされています。ただ遺伝するb型肝炎も少なからず存在することが発見されたため、今後は日本にも影響が出てくる可能性があると懸念されています。

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今後のb型肝炎は遺伝する可能性も含めて注意する

このように一般的にはb型肝炎は血液や性交によって感染するケースが多く、日本ではそれ以外の感染経路で発症するb型肝炎は認められていません。そのためb型肝炎にかかっている人をはじめとして周囲の人たちは遺伝の心配はないので、まず血液感染や性交感染に注意する必要があります。

ただし世界規模で見てみると遺伝型で発症または感染するb型肝炎の存在が認められているため、今後世界的に感染が広がってくる可能性も出てきています。そうなると将来的には遺伝性のb型肝炎に関する予防対策や治療を考えなければいけないものの、現段階では研究途中となっているため様子を見るほかありません。

これらの点から今後は血液感染や性交感染、母子感染だけではなく、遺伝する可能性なども含めて肝炎に注意していかなければいけないと考えられています。ただ現状では遺伝性のb型肝炎が日本には発症していないのであくまで可能性があるというだけなので、基本としては血液感染や母子感染を中心として家族内での感染経路にはどのようなものがあるのかを考えていけばいいのではないかと言われています。

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