b型肝炎の症状とは?飲酒との関係はある?

一時期b型肝炎訴訟があったことから、その名称を知っている人は多いでしょう。しかし何が原因で発症するのか、症状や治療方法、予防策など知らない人も多いです。一口にb型肝炎といっても急性肝炎と慢性肝炎の2種類があり、感染経路や症状も違います。

ここでは多くの人がなんとなく知っているb型肝炎について詳しく解説していきます。

b型肝炎の種類

そもそも肝炎にはa~e型の5種類があり、さらにb型肝炎には急性肝炎と慢性肝炎の2種類あります。急性肝炎の症状はだるさや食欲不振で、白目や皮膚が黄色くなる黄疸が見られる場合もあります。一過性感染の場合、大体はすぐに治り、改善することがほとんどですが、20~30%の割合で急速に悪化し、全身倦怠感、食欲不振、黄疸が強く表れることがあります。

場合によっては意識障害を引き起こす劇症肝炎を発症することもあります。一方、慢性肝炎は名前の通り、6ヶ月以上の長期にわたり、肝臓の炎症が続く状態です。免疫力が未熟な状態で感染すると治りが遅く、10~15%の割合で治療が必要となります。

炎症が続くと急性肝炎のようにだるさや食欲不振といった症状がでますが、ほとんどの人は自覚症状がありません。そして慢性肝炎が続くと肝硬変や肝臓がんに発展する場合もあります。

b型肝炎の感染経路と症状

b型肝炎は自覚症状が少なく、感染していることを知らない人がほとんどです。

日本では100~140万人はb型肝炎に感染していると推定されています。感染経路には垂直感染と水平感染があります。垂直感染は感染している母親から生まれてくる子供への感染、いわゆる母子感染や乳幼児期の感染が多いです。

現在では妊婦へのb型肝炎の検査は一般的ですが、以前は行われていなかったため自覚している母親は少なく、出産時にはほぼ100%乳児にうつります。そしてその約90%がb型肝炎ウイルスキャリアになるとされています。

水平感染は主に予防接種などの注射器の使い回しや輸血などに伴う感染ですが、現在は医療現場は整備されているため起こりにくいです。これとは別に、ピアスの穴を開けたりタトゥーを入れる際の器具の処置、b型肝炎感染者との性交渉、薬物の使用時における注射器の使い回しなどによっても感染します。

垂直感染では免疫システムが未成熟なためウイルスによる炎症は起こりにくいです。そして自覚症状や外見から判断できる要素も少ないため、気づかないうちに炎症のおさまった状態となることが多いです。まれにウイルスの抑え込みがうまくいかず、悪化して肝硬変や肝臓がんに発展する場合もあります。

水平感染の場合は一過性の症状ですぐに治ることが多いです。とはいえ、まれに悪化して劇症肝炎を起こしたり、慢性化する場合もあるので注意が必要です。b型肝炎に感染しているかどうかは、b型肝炎ウイルス検査によって判別します。

検査内容は通常の血液検査と同じで、採血をして血液中のウイルスに対する免疫があるかどうかを調べます。目立った症状や自覚症状がないため、検査を受けたことがない人は一度検査しておくのがおすすめです。

b型肝炎の原因は? 飲酒は関係ある?

b型肝炎を引き起こす原因として、その主なものは出産時や乳児期の感染です。感染そのものに飲酒は関係ありません。しかしb型肝炎を患っている、または症状が出ているなどの場合は、肝臓に負担をかけることは避けます。

この場合、もちろん飲酒は控えるべきです。アルコールは肝臓への負担が大きく、症状を悪化させたり、進行具合を早めてしまう可能性があります。また、過労を避け規則正しい生活や適度な運動、標準体重の維持など健康的な生活を送ることは、症状を悪化させないためにも健康管理の上でも大切です。

アルコールの摂取のしすぎは健康的な生活とは言えないので、飲酒をする習慣がある人は見直すことが必要です。b型肝炎ウイルスは血液や体液によって感染するため、赤の他人を感染させる可能性は非常に少ないです。

配偶者やパートナーの感染にはワクチンを用いて予防することもできます。とはいえ、歯ブラシやタオルなどを共有しないこと、輸血はしないこと、血液や体液がついていそうなカミソリや歯ブラシを使い回さない、といった予防策は必要でしょう。

b型肝炎は自然に治る?悪化するとどうなる?

b型肝炎は、慢性肝炎の場合ウイルスが体内から完全排除されることがないため、自然治癒及び完治の可能性はありません。だからといって放っておくと悪化してしまうので、この場合は治療が必要となります。完全に排除することはできませんが、当面の治癒の目標として挙げられているのが「慢性肝不全の回避、肝細胞がん発生の抑止、及びそれらによる生命予後、QOLの改善」です。

少し難しいので簡単に言うと、つまり血液内のHBs抗原をなくすことです。とはいえ、これは長期目標として挙げられているもので、他に短期目標としてALTの正常化を持続すること、HBe抗原を減らすこと、HBV DNA値を減らすこと、が挙げられます。

ALTは肝臓の細胞に多く含まれる酵素で、細胞が破壊されると血液内に流れ込みます。そのため、血液検査でこの値が上昇していると、肝臓に何らかの損傷があることが分かるのです。

また、HBV DNA値はb型肝炎ウイルス量のことなので、短期目標にはこれを減らすことが含まれています。繰り返し述べているように、b型肝炎は自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行してしまうため、悪化すると肝臓がんや肝硬変になる可能性があります。

悪化すると治療も大変になるので、早期発見が重要になります。一方、急性肝炎の場合は一過性感染のものなのでウイルスは数ヵ月もすれば体内からほぼ完全に排除され、完治します。そのため治療が必要になることはほとんどありません。

とはいえ、免疫力が著しく低下している場合は注意が必要でしょう。

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b型肝炎の治療方法とは?

b型肝炎の治療法は症状や肝臓の状態、ウイルスの活動度合いによって異なります。主に抗ウイルス療法と呼ばれるウイルスに対してその働きを阻害する薬剤の投与、免疫療法と呼ばれる免疫を調整し肝炎を沈静化するための薬剤の投与、肝庇護療法と呼ばれる肝臓を守るための治療、と3つの薬剤による治療方法があり、抗ウイルス療法はインターフェロン療法と核酸アナログ製剤による2つの治療に分けられます。

これらは年齢や症状によって選択されることになります。慢性肝炎は長い付き合いになるので、専門医とよく相談した上で治療方法は決められます。

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