医療従事者はb型肝炎になるリスクが高い?

b型肝炎は血液や性行為などを介してウイルス感染を起こす病気であり、患者自身はもちろん周囲の人たちも気を付けて接する必要があります。そんなb型肝炎の患者と最も接触する機会が多いのは医療従事者なので、感染に注意しなければいけないと勧告されています。

そこで今回は、医療従事者のb型肝炎感染のリスクなどを解説していきます。

医療従事者のb型肝炎感染の確率

医療従事者は様々な疾患の患者と接する仕事をしているため、一般的な仕事と比較すると感染症への感染リスクは非常に高いと考えられています。

実際に医療従事者の感染症の感染リスクは年々増加傾向にあると言われており、b型肝炎も例外ではないとされているようです。では実際に医療従事者のb型肝炎感染はどの程度の確率なのかというと、およそ6割程度だとされています。

ただ医療従事者の多くはb型肝炎ワクチンを接種しているため、発症するというわけではありません。ただ万が一感染して放置しているとキャリアとして他の人に感染させてしまうリスクもあり、注意が必要だと指摘されています。

ちなみに医療従事者の感染リスクについては、b型肝炎と同じくC型肝炎にも注意が必要だとされています。こちらは年々感染する割合が減ってきていると報告されていますが、b型肝炎に関してはC型肝炎と比較するとそこまで減少傾向がみられないという状態があります。

何故医療従事者は感染するリスクが高いのか

一般の人と比較して医療従事者の人たちがb型肝炎に感染するリスクが高いのは、いくつかの理由があります。その中の一つとして問題視されているのが、針刺し事故です。医療従事者の中でも特に看護師がこの理由で感染すると言われていて、実際に多くの看護師が業務中に針刺し事故を起こしていると言われています。

b型肝炎は血液を通じて感染するため、b型肝炎患者に使用した針が誤って刺さってしまうとそこから感染してしまうのです。針刺し事故以外にも医療従事者は患者の血液に触れる機会が多く、自分の手や足などにある傷から感染してしまう可能性があります。

もちろんこのような事故を防ぐために手袋の使用や針刺し事故を予防するための対策が行われているものの、それでもなかなか徹底できない部分があります。これも感染するリスクが高まってしまう原因の一つですし、ほかにもワクチン接種をしているという安心感から感染予防への怠慢がみられる部分も指摘されています。

このように様々な原因や要因からb型肝炎に感染する医療従事者は多いと言われていて、国内だけではなく海外でも問題視されているようです。

医療従事者がb型肝炎に感染する問題点

このように医療従事者は血液に触れる機会が多く、針刺し事故が多いからこそb型肝炎に感染するリスクが高いということが問題視されています。

ただ医療従事者がただ感染するだけであれば不注意として片づけられるのですが、問題となっているのは「医療従事者が感染源としてb型肝炎をほかの患者に感染させる恐れがある」点です。

b型肝炎の恐ろしい点は、感染していることに気づいていない人もいるということです。その人の血液の中にはb型肝炎ウイルスが紛れ込んでいる可能性が高いので、万が一医療従事者が感染していると血液を通じて患者や他の医療従事者、一般の人たちに感染させてしまう危険性があるのです。

しかし多くの医療従事者はワクチンを接種しているので、発病やキャリア化する心配はありません。自分が感染源にならないためにも医療従事者として就業することになったら、ワクチン接種は必ず行う必要があるのです。特に医療従事者はケガや病気を取り扱っている病院に勤務していることがほとんどですし、病院を利用する人たちは通常よりも免疫力や抵抗力が落ちているため感染してしまうと症状が出てくる可能性が高くなっています。

しかもワクチンを接種している人は少ないので、結果的にb型肝炎を蔓延させてしまうという危険性があるのです。

b型肝炎の感染予防には医療従事者の意識改革が必要

本来であれば病気を治療したり感染を予防する立場であるはずの医療従事者が、b型肝炎の感染源となるのはあってはならない事態です。ただ世界の中でも特に日本の医療従事者は感染症に対しての意識が高いのに対して、医療従事者本人たちを守るという安全確保を怠っているという指摘があります。

医療従事者たちが感染源から身を守ることは自分たちを守るためにも重要だということはもちろん、感染していない人たちへの感染拡大を予防するという意味でもやらなければいけない対策です。逆に言えば自分たちを感染から守ることができないのに、ほかの人たちを感染から守るということはできないとも言われています。

このため日本では徐々に感染症対策に関する医療従事者の意識改革を行っており、セミナーや講習会でも医療従事者たちの感染予防について話をする人が増えてきているようです。また医療従事者の感染予防をサポートする医療機器なども増えてきているため、多くの医療機関で導入が検討されています。

そうやって少しずつでも医療従事者がb型肝炎をはじめとした感染症への意識を改革していくことが、患者や他の人への安全に繋がっていくと考えられています。

b型肝炎は遺伝する病気なのか

感染予防のために医療従事者が気を付けなければいけないこと

では医療従事者がすぐにできる対策としては何があるのかというと、まずはb型肝炎の患者の有無をしっかり確認するという点です。入院患者や通院患者は事前の検査で感染症の有無を必ず検査するようになっていて、b型肝炎の項目は必ずあるのでそちらを確認しておきます。

カルテはいつも見ているからチェックしていると思っていても意外と見落としていることも少なくありませんし、看護師や医師以外の医療従事者の中には感染症の有無をチェックしていない場合もあります。このため誰がb型肝炎なのかを確認しておくことが大切ですし、すでに発症しているのかどうかも調べておくことがおすすめです。

ちなみに症状を起こしていなかったとしてもウイルスは体内に保菌されているので、感染している時点で注意しなければいけません。また針を取り扱う業務をしている人や血液を取り扱う仕事をしている人の場合は、針刺し事故などの血液が体内に入る事故を起こさないようにすることも重要な対策です。

針刺し事故は予期せぬ事故ではなく予期できる事故であり、起こさないようにすることは難しくありません。また万が一針刺し事故を起こしたとしてもすぐに対処すれば感染を防ぐことができるので、事故を起こしたらすぐに報告するということも必要になります。